【ボウイが魔王役を演じたカルトムービー ラビリンス 魔王の迷宮 とは】
昨年、69歳でこの世を去ったデヴィッド・ボウイ。
ミュージシャンとして時には俳優としてエンターテイメントの世界に生きた彼を惜しむ声はいまだに止むことはない。
1976年、初の主演映画『地球に落ちて来た男』が公開された。その作品で演技力の高さが買われ、後にサターンSF映画賞主演男優賞を獲得した。銀幕でも彼のセンスはおおいにして認められ、以降の俳優としての輝きを培った。
83年には最も出演作の中で有名となった作品『戦場のメリークリスマス』が公開された。その作品は映画史に残る傑作となり後世に多大な影響を与えた。大島渚がメガホンをとり、ビートたけし、坂本龍一、トム・コンティなど豪華な顔ぶれの共演となり、日本アカデミー賞優秀作品賞を始め、様々な賞を総なめにした。
その後も映画出演のオファーは絶えず、86年には50年代のロンドンの若者達に焦点をおいたミュージカル作品『ビギナーズ』に出演。ならび主題歌も手掛けた。そして、同年にもう一本出演した作品『ラビリンス 魔王の迷宮』がカルトムービーとして強烈なまでの印象を残している。
出典:ラビリンス/魔王の迷宮・Jim Henson・Columbia Pictures Industries, Inc.(トップ画像ともに同じ)
その作品でボウイが演じたのは”魔王ジャレス”という役柄。主役にはギャング映画の名作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』で子役としてデビューした、後に数々の作品で知られる女優となったジェニファー・コネリーが”少女サラ”を演じた。同作品は空想の世界を描いたファンタジー作品となっており、その世界に連れ込まれた弟トビーを助けるべく、サラがその世界へと入り込み、おとぎの国”ラビリンス”を支配する魔王ジャレスにそこで出会った仲間達と共に立ち向かう物語である。出演者はメインキャストのその二人を除き、ほぼマペット(人形)という斬新な構成となった。作品の監督を務めたのは操り人形師の第一人者で知られるジム・ヘンソンで、かの有名な「セサミストリート」を世に送り出した人物である。「ミュータント・タートルズ」ではキャラクターデザインを手掛けた。
彼は『ラビリンス 魔王の迷宮』に先駆けて、82年に初期作となる『ダーククリスタル』を制作。人間は一切出演しない人形劇のファンタジー作品となり、数々の賞をとるなど高い評価を得た。その作品に感銘を受けたボウイは映画出演のオファーを承諾して魔王役に抜擢された。『ラビリンス 魔王の迷宮』では、制作総指揮にジョージ・ルーカスを迎え制作に至った。
ボウイが亡くなった昨年には奇しくも公開から30周年となり、作品は特別仕様のアニバーサリーエディションとしてリリースされた。尚、直近のニュースによると、同作品の番外編となる作品の公開が正式に発表され、今年の秋より本格的な制作に取りかかる模様。監督は『ドラゴン・タトゥーの女』の続編に抜擢されている若手期待のウルグアイ出身のフェデ・アルバレスが起用されるとのこと。彼は幼い頃に観た『ラビリンス 魔王の迷宮』に大きな影響を受けたと語っている。それほどまでに影響を与えた作品は、やはりボウイのエンターテイメントに一貫したまでのキャラクター作りが功を奏した結果だろう。後にも先にもないボウイの一面が観れる作品として一見の価値はある。
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