映画監督や音楽制作など多岐に渡る活動でクリエイターたちに影響を与え続けているアーティスト Kenneth Anger(ケネス・アンガー)
Valentinoへのショートフィルムを提供や、GUCCIの2019年のキャンペーンでアンガー自身がモデルに起用されたりと彼のオカルトで黒魔術的なアンダーグラウンドな世界は今ファッション界でも注目を集めている。
1927年にカリフォルニア州サンタモニカで生まれ、ハリウッドの衣装を担当していた祖母の影響で幼い頃から映画や芸術に興味を持ち出した。10代でオカルトに興味を持つようになり、オカルト、黒魔術の世界にのめり込んでいった。彼のオカルトへの探究心が後の作品に大きく影響を与えている。
アンガーは9歳頃から遊びで映像を撮りはじめ、彼が20歳になる1947年にはプロとして初めての作品となる『花火』を発表。花火は15分間のショートフィルムで、自身が同性愛者であることからこの作品は同性愛をテーマに制作されている。主人公の少年をアンガー自身が演じ、暴行、同性愛的描写、男性器を花火に変えるといった過激な表現が世間から受け入れられることはなく、アンガーはわいせつ罪で逮捕されることとなった。しかし世間で賛否両論を生んだ花火はジャン・コクトーやテネシー・ウィリアムズなどの巨匠たちからは絶賛される結果となった。オカルトや魔術、更にはドラッグやバイオレンスな要素が色濃く感じられれる彼の作品はデヴィッド・リンチやデレク・ジャーマン、マーティン・スコセッシ、デヴィッド・ボウイなど様々なジャンルのアーティスト達に大きな影響を与えた。
彼の交友関係も非常に面白い。ローリングストーンズのフロントマンであるミックジャガーやレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジなどのロックミュージシャンやミックの当時の彼女であり、後に女優として活躍するマリアンヌ・フェイスフルや作家アナイス・ニン。更にはアンガーの作品で重要な役割を担っていたチャールズ・マンソンのファミリーのボビー・ボーソレイユなど刺激的な面々である。
またアンガーは『Hollywood Babylon』(ハリウッドバビロン)というゴシップ本を出版している。この書籍はアメリカで1965年に出版されるも、10日で販売停止。その後1975年になるまで再刊されることがなかった。
ハリウッド・バビロンは1900年代〜1950年代のハリウッドの著名人達(チャーリー・チャップリン、マリリン・モンローなど)のスキャンダルを詳しく綴った書籍である。しかし書籍に書かれているほとんどの情報の信憑性は非常に薄く、アンガー自身もテレパシーで調べたと述べているため、娯楽本の一種として楽しまれている。しかしハリウッド・バビロンは続編ハリウッド・バビロン IIが作られるほどの成功を収め、現在では入手困難となり、幻の本と言われるほどである。
ケネスアンガーの著作ハリウッド・バビロンと『WACKY WACKO』とのコラボレーションTシャツを2/25(土)より発売開始致します。
WACKY WACKOはミュージシャン、アーティストとして活躍してるSeth Bogartが手掛けるブランドで、Hedi Slimaneがデザイナーを手掛けていた14 FWのSaint LaurentでSeth BogartのグラフィックとのコラボレーションやSeth Bogartのバンド『HUNX AND HIS PUNKS』の楽曲が使用された事も非常に有名です。
TシャツのアートワークはSeth Bogartによるもので、今回のプロジェクトのために新しく制作されました。LAで制作されたボディは、高品質のコットンが使用され非常に肉厚です。
現在当店では、幻の書籍ハリウッド・バビロンも少数ですが取り扱いございますのでこちらも共にご覧くださいませ。
ケネスアンガーのオフィシャルTシャツは非常に貴重ですので、是非お見逃しなく!