様々なカルチャーとムーブメントを引き起こしたLOW BROW ART(ロー・ブロー・アート)

1970年代後半アメリカ、カリフォルニア・ロサンゼルスにて生まれたとされているロー・ブロー・アート。

当時は絵画等のアート作品はまだ富裕層が楽しむもので、今ほど大衆に広まってはいませんでした。
そういった高貴な”ハイアート”とは対照的なカウンターカルチャーとして生まれたのが、ストリートカルチャーと密接に関わる大衆向けのアート”ロー・ブロー・アート”です。

出典:Robtwilliamsstudio/gallery

アンダーグラウンド・コミックスやパンク、ホット・ロッド、タトゥーなどのストリートカルチャーをルーツに持ち、コミカルなタッチに風刺画のような物や皮肉めいた表現が特徴的な絵画や玩具、デジタルアート、彫刻など、国、地域によって特徴が変わるロー・ブロー・アートはストリート全般のカルチャームーブメントに多大な影響を与えました。

そのロー・ブロー・アートの元祖といえるアーティストがRobert Williams(ロバート・ウィリアムス)です。

1979年に「Rip-Off Press」社からウィリアムスの作品集を特集する際に「The Lowbrow Art of Robt. Williams.(ロバート・ウィリアムスのロウブロウアート)」という当時自身のアートを認めなかった美術界に対しての自虐のようなタイトルをウィリアムスが名付けた事がローブローアートという言葉の始まりとされております。

アメリカのアンダーグランド カルチャー雑誌 JUXTAPOZ MAGAZIN (ジャクスタポーズマガジン) の創刊者でもあり、ロウブロウ・アートの情報や新たなアーティストを見出しムーブメントの成長に貢献しました。
マイケル・ジャクソンやレッド・ホット・チリ・ペッパーズなどのアートワークで知られ幻想的な世界を描く”マークライデン”が商業絵画から現在の作風になるきっかけになったのもJUXTAPOZで紹介された事がきっかけとなっています。

そして90年代後半からロー・ブロー・アートはポップ・シュルレアリスムとも呼ばれ、ハイアートの世界にも影響を及ぼし、アート界のジャンルとして認知されていきました。

他、ロー・ブロー・アートの代表的なアーティストには、日本でも馴染みが深いRat Fink(ラットフィンク)」を生み出した「Ed Roth(エド・ロス)」やナイインチネイルズ、サウンドガーデン、ニルヴァーナなどメジャー、インディーズ問わず数々のライブポスターやイラストを手掛けた「Frank Kozik(フランク・コジック)等があげられますので是非チェックして見て下さい。

当店では、そのロバートウィリアムスが手掛けたガンズ・アンド・ローゼズのデビュー・アルバム「アペタイト・フォー・ディストラクション」のジャケットにも使用された作品(過激過ぎた為、発売直後にクレームが殺到し変更された)が表紙の貴重な一冊を始め、JUXTAPOZも数点ございますので、この機会に是非ロー・ブロー・アートの世界観に触れてみて下さい。

ロバート・ウィリアムスオフィシャルサイトはこちらから

関連記事

  1. SASOON MARKARIAN x(K)OLLAPS

    2021.01.22

    SASOON MARKARIAN x(K)OLLAPS

    現代の大量生産ファッションに対するアンチテーゼ業界が注目した芸術的な染色技術、アーティザナル…

    SASOON MARKARIAN x(K)OLLAPS
  2. ウィリアム・S・バロウズ が自身で撮影したフォトグラフ等を収めた貴重な一冊

    2019.10.2

    ウィリアム・S・バロウズ が自身で撮影したフォトグラフ等を収めた貴重な…

    あのカート・コバーンにも影響を与えた偉大な作家によるプライベートショットが満載Taking …

    ウィリアム・S・バロウズ が自身で撮影したフォトグラフ等を収めた貴重な一冊
  3. NEW ARRIVAL – DAVID BOWIE / T-SHIRTS

    2016.02.17

    NEW ARRIVAL – DAVID BOWIE / T…

    デヴィッド・ボウイ 新作Tシャツイギリスが生んだ英雄DAVID BOWIE(デヴィッド・ボウイ)…

    NEW ARRIVAL – DAVID BOWIE / T-SHIRTS
  4. BALENCIAGAが注目するCRADLE OF FILTHの魅力

    2024.08.20

    BALENCIAGAが注目するCRADLE OF FILTHの魅力

    無類のメタル好きとして知られるデザイナー"デムナ・ヴァザリア"率いるBALENCIAGAから先日5…

    BALENCIAGAが注目するCRADLE OF FILTHの魅力
  5. VOWWS

    2015.11.6

    VOWWS

    VOWWS待望の1stアルバム”THE GREAT SUN”をリリースした、いま勢いに乗るインダ…

    VOWWS
  6. JAPANESE AVANT-GARDE MUSIC

    2016.01.10

    JAPANESE AVANT-GARDE MUSIC

    "テクノロジーの進化が生んだジャパニーズミュージック"音楽、ファッション、芸術といった文化が隆盛…

    JAPANESE AVANT-GARDE MUSIC
  7. NEW ARRIVAL – AVALONE / 16AW 3rd delivery

    2016.10.8

    NEW ARRIVAL – AVALONE / 16AW 3rd de…

    【”AVALONE” 16AW 3rdデリバリー10月9日12時より販売開始】入荷の度、即完売す…

    NEW ARRIVAL – AVALONE / 16AW 3rd delivery
  8. MONOCHROME – SPRING/SUMMER 2018 CONCEPT

    2018.01.31

    MONOCHROME – SPRING/SUMMER 20…

    【"MONOCHROME SPRING/SUMMER 2018" 最新コレクションのコンセプト紹介】…

    MONOCHROME – SPRING/SUMMER 2018 CONCEPT
  9. RYECROFT今回も最新のLIVEセットで参戦!

    2022.11.2

    RYECROFT今回も最新のLIVEセットで参戦!

    ART OF NOISEで最先端のエクスペリメンタル、ベース ミュージックを体験せよ!以前…

    RYECROFT今回も最新のLIVEセットで参戦!

NEW POST

PAGE TOP