1970年代後半から80年代初頭のサンフランシスコ。
ディスコが巨大な商業文化として広がる一方、その地下ではより実験的で、官能的で、未来的な音楽が生まれていました。
その中心にいた音楽家こそがパトリック・カウリー(Patrick Cowley)です。
彼には商業的な世界で成功した側面とアンダーグラウンドでの側面が存在しています。
興味深い人物でありながら、カウリーについて知っている方は多くないように思います。
そこで今回はオフィシャルアイテムがほとんど存在していない彼のアイテムがリリースされたことを記念して、こちらのブログでご紹介させていただきます。
電子音楽の未来の風
カウリーは1950年、ニューヨーク州バッファロー生まれ。
サンフランシスコに移り住んだ彼は、シンセサイザーを駆使した電子音楽とディスコを融合させ、当時のダンスミュージックに新たな可能性を切り開きました。
それらは単なるダンスフロアのための音楽にとどまらず、まだ存在しない未来の風景を描き出しています。
代表作のひとつである「Menergy」を聴いてみましょう。
この楽曲は1981年に発表されたエレクトロニック・ディスコの重要作です。
力強いビートとシンセサイザーの反復が生み出す高揚感は、当時のゲイ・クラブ・カルチャーとも深く結びついており、抑圧された欲望を隠すのではなく、音楽と身体を通じて肯定するようなエネルギーを感じます。
長尺の電子ディスコ作品「Megatron Man」も、カウリーの革新性を語るうえで欠かせません。
彼はシンセサイザーを単なる装飾ではなく、アナログ・シンセサイザーによる反復的なアルペジオ、太いベース音、煌びやかな電子音など、楽曲そのものを構築するための中心的な道具として使い出しました。
その結果、機械的なサウンドではあるのですが思わず乗ってしまう高揚感ある楽曲が生まれ、そのサウンドは後のテクノやハウスにまで受け継がれることになります。
シルヴェスターとの共作により、カウリーの音楽は実験的なサウンドを求めるリスナーだけでなく、より幅広いリスナー層を獲得しました。
ゲイ・ポルノ映画の音楽
ディコスの世界でヒットし、クラブで大勢の人を踊らせる音楽家の地位を確立したと同時に、長尺のインストゥルメンタルやジャンルの枠に収まらない実験的な音響を制作していたアンダーグラウンドな側面があります。
特に興味深いのが、ゲイ・ポルノ映画のために制作した電子音楽です。
1979年頃、カウリーはゲイ・ポルノ映画制作会社Fox Studioのジョン・コレッティとつながりを持ち、映画のサウンドトラックとして彼の作品が使われたのです。
当時の彼はすでにディスコのプロデューサーとして活動していましたが、こうした作品ではヒット曲の形式に縛られる必要がなく、映画の場面に合わせて音楽を使用するため、音の長さやテンポ、展開の自由度も高かったのです。
ポルノ映画のサウンドトラックは、当時の音楽史のなかで正面から評価されにくい領域です。しかしカウリーにとってそこは既存の商業音楽の形式にとらわれず、電子音の可能性を追求できる場所でもありました。
ゲイ・カルチャーのなかで制作された音楽が、後年になって実験音楽や電子音楽の歴史を見直す手がかりになっており、この点は彼の活動を語るうえで見逃せないです。
貴重な彼のアイテムはFRAGILEにて絶賛発売中!




そして、カウリーの実験的サウンドが詰め込まれたアルバム「School Daze」を2013年に発表したDark Entries Recordsより、「School Daze」のアルバムアートワークのハイコントラストなカウリーのポートレートが使用されたTシャツとバックがリリースされました!
バックは底マチ付きですので、普段使いで非常に役立つと思います!
非常に貴重なアイテムですので、彼のサウンドと共にぜひお楽しみくださいませ!





