【大盛況のなか幕を閉じた ART OF NOISE 02 衝撃的な一夜をレポート! 】
先週土曜日に開催されたFRAGILEプレゼンツによるライブアートイベント『ART OF NOISE 02』
前回と同様に多くの方々に足をお運び頂き大盛況で幕を閉じました。
今回はベルリンより女性デュオの「GROUP A」をヘッドライナーに迎え、13人のプログレ吹奏楽バンドWUJA BIN BINを束ねるほか、ikanimoやHEAVENLY BOYSなど多くのプロジェクトをこなすケイタイモ(ex-Beat Crusaders,Mong Hang)とWUJA BIN BINのメンバーであるサックス/クラリネット奏者の上運天淳市との新ユニット「NOHOS」、そして映像から楽曲、広告デザインに至るまで幅広いデザインワークを手掛けるクリエイター集団(株)音動の代表で、自身もライブパフォーマンスを行ないアーティストとしても活動する「GO TORIYAMA」の3組が集い、それぞれの個性を活かしたパフォーマンスを繰り広げ、大いに会場を盛り上げてくれました。
それでは早速ライブレポートをお送りしたいと思います。
ギターにノートパソコン、プロジェクターを駆使して映像と音楽の両方がマッチした世界観を具現化したGO TORIYAMA。時折見せる拡声器を使ったパフォーマンスでは独自のスタイルを色濃く反映させた個性が輝きを放っていた。クリエイターとしての技が見事に表現されたスタイルで、終始オーディエンスを惹き込んでいた隙のないプレイだった。映像にも音作りにも徹底したこだわりが垣間見れた贅沢なエレクトロニックサウンドを味わえたパフォーマンスで会場全体はいつしかクリエイティブな一体感に包み込まれていた。
ケイタイモと上運天淳市による新ユニット「NOHOS」は今回が初ライブとなった。ホーミーと言われるモンゴル伝統の歌唱法を用いたパフォーマンスで、上運天による卓越したサクソフォンとケイタイモによるベースプレイ、タンバリンなどの楽器を使い、その音を即興でレイヤードしながら、サウンドの骨組みを組み立て独特な空間を演出していた。合間エフェクターの故障に見舞われながらも、そつなくこなす術はさすがプロミュージシャンといった妙技が光った。アジアンな空気とジャズのクラシックが融合した全く新しいスタイルはオーディエンスの度肝を抜いた。それは演奏後の拍手の大きさが物語っていた。
No AgeやCold Caveといった、いまをときめくバンドの来日公演でオープニングアクトを務めたことのある「GROUP A」は、昨年1月に拠点を東京からベルリンに移し、海外でのパフォーマンスに専念。精力的なライブと圧倒的なパフォーマンス力でヨーロッパを中心に高い評価を獲得。今回、一時帰国でのタイミングでパワーアップした二人の出演が実現した。
彼女らのライブを見たのは約5年ぶり、最初に見たのは結成して間もない頃だった。その時の印象はいまでも忘れることが出来ないぐらい衝撃であった。上半身裸でボディペイントを施し、お手製の笠を被ったスタイルはそれまで見たことのない未体験の感覚だった。しかし、驚かされたのはヴィジュアルだけなくサウンド面でもひと際異彩を放っていた。ボーカルとシンセサイザーを操るTommy Tokyoとヴァイオリンとカセットテープを駆使するSayaka Botanicの二入が折り重なった重厚な旋律は聴覚にダイレクトに響き渡ったことをいまでも焼き付いている。。
そんな、衝撃的な印象を初期の頃から一貫してやり続けた彼女らは更なる進化を遂げ帰って来た。ヴィジュアルは映像が加わり、よりクリエイティブな世界観を打ち出していた。そして、いい意味でふてぶてしいまでに図太くなったインダストリアルビートはオーディエンスを挑発しまくっていた。ムチで叩き込むような硬質なシンセサウンドにうねる様なノイズと幽玄なヴォーカル、引き摺られるかの様に奏でられるヴァイオリンと変幻自在に音を変化させるカセットテープ、さらに時折使用するカウベルがまた彼女ららしいオリジナリティー溢れるインダストリアルサウンドを形成していた。GROUP Aのショーマンシップと尖りまくったEBM(エレクトロニック・ボディ・ミュージック)サウンドで誰も真似出来ない独自のパフォーマンスを披露して会場に衝撃と刺激を与え、見事、凱旋に冷たくも可憐な華を咲かせたのであった。
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