【RVCAが語るLA・パンクの歴史的ファンジン Slash Magazine の重要性】

昨日の記事、カルチャー:MUSIC – LA・パンクでも触れた”LA・パンク”という何処よりもエネルギッシュでアンダーグランドなカルチャー。そのシーンは未だに語り継がれ神格化されている。LA・パンクはハードコアをも作り出し、時代に変革をもたらせた。

その影響下は音楽シーンだけでなく、ファッションやアートなどライフスタイルにも溶け込んでいった。LAのブランド”OBEY”や”RVCA”もその一旦を担った。

SLASH MAGAZINE

SLASH MAGAZINE

SLASH MAGAZINE

SLASH MAGAZINE

RVCAが敢行するアートマガジン「ANP Quarterly」でもLA・パンクシーンを紹介した伝説の雑誌『Slash Magazine』を特集した。以下、その事柄についてRVCAチームを文面を翻訳した。

どの出版物よりもその時代のLAパンクの第一波を捉えることに成功した”Slash Magazine”は、入手困難なコレクターアイテムとなっている。その難解さのみならず、アートやレイアウト、デザインに対する独特のアプローチもまた、その絶大なる人気の理由である。

今回新たにBrian Roettinger、J. C. Gabel (Hat & Beard)両名の編集のもと出版される※”Slash: A Punk Magazine from Los Angeles: 1977-1980″, このLAパンクの情景と核心の一部を名誉をもって抜粋する。

LAパンクの第一波は、その革新的なスピリットと親和性で印象深いが、長きにわたるパンクロックの歴史にとってはほんの脚注である。その第一派と、後にハードコアと呼ばれるようになるものが誕生するまでの模様は、Penelope Spheerisが監督したカルト的なドキュメント映画 ※”The Decline of Western Civilization”に収められている。このドキュメントは1979-1980年の間に撮影され、1981年7月に公開された。初期のLAパンクシーンを語るのに欠かせない人物が”Kickboy Face”こと※Claude Bessyである。まさに彼こそが、1977年に友人であるSteve SamiofとMelanie Nissenと共同出資で創刊された「Slash Magazine」の代弁者であった。創設当時のメンバーにはBessyのパートナーであるPhilomena “Philly” Westanleyも名を連ねる。誌面に登場する人物たちは、結びつきの強い貢献者の集団となり、のちに他分野で伝説的な作品を生み出すこととなる。

1980年の終わりにつれ、Slash magazineの所有権がBob Biggsに移ると、Slash magazineはレコード会社へと変化していき、世紀が変わる頃にワーナーに売却されるまで80〜90年代のアンダーグラウンドミュージックを定義づけた。

雑誌としてスタートしたSlashが、どの出版物よりもLAパンクシーンを定義づけるものとなったことは、忘れ難い。

我々はSlashの共同創設者のSteve SamiofとMelanie Nissenのインタビューとともに、未公開のフォトグラフを抜粋掲載することができ光栄だ。

※ Slash: A Punk Magazine from Los Angeles: 1977-1980
77年〜80年にかけて敢行された伝説のパンク雑誌『Slash』の全29号を一冊にコンパイルした特別号。

※ The Decline of Western Civilization (ザ・デクライン)
ペネロープ・スフィーリス監督によるロック・ドキュメンタリー三部作の一作目。LAパンクシーン全盛期の時代を紐解いたバイブル的作品として知られ、Black FlagやCircle Jerks、Fear、Germs、Xなどのライブ映像も収められている。映画のサウンドトラックはSlash Recordsよりリリースされた。

※ Claude Bessy
「Slash Magazine」の共同設立者。ライターとしての傍らパンクバンドCatholic Disciplineのヴォーカルとしても活躍。LAで初めてレゲエ文化を紹介した出版社「Angeleno Dread」を設立するなど先見の明をもった人物である。後に英国にわたりラフ・トレード・レコードでプレスリリースを担当し、ファクトリー・レコードとも関わりをもつなど多岐にわたる活躍で知られた。99年に54歳で肺がんのためこの世を去った。

次週もSlash Magazineに迫る…。


FRAGILE公式SNSページ

 

[facebook]

[instagram]

[fashion snap]

[twitter]

関連記事

  1. 恐ろしくも美しいA24が放つ傑作スリラー:ライトハウス

    2022.08.18

    恐ろしくも美しいA24が放つ傑作スリラー:ライトハウス

    ライトハウスのサウンドトラック限定盤が入荷しましたhttps://www.youtube…

    恐ろしくも美しいA24が放つ傑作スリラー:ライトハウス
  2. GODZILLA

    2016.02.24

    GODZILLA

    “世界を変えた日本の大怪獣"いまMADE IN JAPANがもてはやされている。日本の技術力…

    GODZILLA
  3. 新鋭現代アーティスト/アマリア・ウルマン

    2021.12.20

    新鋭現代アーティスト/アマリア・ウルマン

    次世代のシンディ・シャーマン"アマリア・ウルマン"が制作した「エル プラネタ」19…

    新鋭現代アーティスト/アマリア・ウルマン
  4. タランティーノの名作映画 パルプ・フィクション のオフィシャルTシャツ3型が再リリース

    2019.06.17

    タランティーノの名作映画 パルプ・フィクション のオフィシャルTシャツ…

    90年代を代表する超名作によるクールなフォトを落とし込んだマストなムービーTシャツ…

    タランティーノの名作映画 パルプ・フィクション のオフィシャルTシャツ3型が再リリース
  5. マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン/Isn’t Anything限定バンドルLP入荷しました

    2022.05.19

    マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン/Isn’t Anythi…

    *Isn't Anything新装盤LPと数量限定Tシャツセット発売開始いたします…

    マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン/Isn’t Anything限定バンドルLP入荷しました
  6. MADE IN JAPAN スケートソックス入荷!

    2015.12.10

    MADE IN JAPAN スケートソックス入荷!

    日本の職人が誇る世界が羨む"MADE IN JAPAN"のスケートソックスが入荷!スケー…

    MADE IN JAPAN スケートソックス入荷!
  7. (K)OLLAPS アートプロジェクトJESSE DRAXLER x SASOON MARKARIAN

    2020.09.27

    (K)OLLAPS アートプロジェクトJESSE DRAXLER x …

    (K)OLLAPSによるJESSE DRAXLER,SASOON MARKARIANのトリプルネーム…

    (K)OLLAPS アートプロジェクトJESSE DRAXLER x SASOON MARKARIAN
  8. COME BACK – CASSETTE TAPE

    2016.06.10

    COME BACK – CASSETTE TAPE

    【時代は再びカセットテープへ】いまカセットテープが再び大ブレイクしているのを知っていますか?…

    COME BACK – CASSETTE TAPE
  9. ロサンゼルス最大のアートイベント LA ART BOOK FAIR 2019 に FRAGILE が出店

    2019.04.5

    ロサンゼルス最大のアートイベント LA ART BOOK FAIR 2…

    約4万人が集まるアメリカ西海岸のアートブックフェアにて日本よりカルチャーを発信する…

    ロサンゼルス最大のアートイベント LA ART BOOK FAIR 2019 に FRAGILE が出店

NEW POST

PAGE TOP