スプリットスクリーンによって、2つの視点が同時進行で映し出す、永遠に交わらない老夫婦、人生最期の日々。
新作のたびにその実験的な試みと過激描写で世界中を挑発し続けてきた鬼才が、「暴力」「セックス」を封印し「病」と「死」をテーマに、これまでと異なる新たな世界を作り上げた。認知症を患う妻と心臓病を抱える夫の人生最期の日々を描いた本作は、監督の家族にまつわること、そして、自身が脳出血で生死の境を経験したことを経て制作に至った。これまでに、『アレックス』 (2002)や『CLIMAX クライマックス』(2018)といった過激で「動」な作風が特徴だった監督が、本作では打って変わって静かに、しかし確実にゆっくりと破滅へと向かっていく人々の人間模様を、目を背けたくなるほど克明に描き切る。そこには、どんなホラー映画よりも怖すぎる「地獄」が待つー。
カルト映画界の巨匠ダリオ・アルジェント×伝説女優フランソワーズ・ルブラン 奇跡の共演
ヨーロッパの映画界における二人のカリスマが、奇跡の共演を果たした。80 歳(当時)で人生初の主演を演じたのが、ホラー映画の帝王、ダリオ・アルジェント。ノエ監督が、長年友人関係にあったアルジェントにどうしても演じてほしいと懇願し、アルジェントは娘の説得もあって人生最初で最後の主演を演じることを決断、映画評論家で心臓病を患う“夫” 役に挑んだ。そして、元精神科医で認知症を抱える“妻”役には、フランス映画『ママと娼婦』(1973)の「娼婦」ヴェロニカ役で本格的な映画デビューを飾り、鮮烈な印象を残し、今や伝説的な女優となったフランソワーズ・ルブラン。本作を演じるにあたり、認知症患者を徹底的に研究し、彼女は本当に認知症なのではと言われるほどの熱演を披露している。信じがたいほどリアルで魂のこもった名演、主演はこの二人以外にもはや考えられない。
-STORY-
映画評論家である夫と元精神科医で認知症を患う妻。離れて暮らす息子は2人を心配しながらも、家を訪れ金を無心する。心臓に持病を抱える夫は、日に日に重くなる妻の認知症に悩まされ、やがて、日常生活に支障をきたすようになる。そして、ふたりに人生最期の時が近づいていた…。
当店ではフライヤーを配布しているので是非こちらもチェックしてさい!
『VORTEX ヴォルテックス』
12月8日(金)よりシネ・リーブル梅田、MOVIX堺
アップリンク京都、シネ・リーブル神戸ほか全国公開
監督・脚本:ギャスパー・ノエ
キャスト:ダリオ・アルジェント、フランソワーズ・ルブラン、アレックス・ルッツ
2021年╱フランス╱フランス語、イタリア語/148分/カラー/スコープサイズ╱5.1ch╱原題:VORTEX/字幕翻訳:横井和子
© 2021 RECTANGLE PRODUCTIONS – GOODFELLAS – LES CINEMAS DE LA ZONE – KNM – ARTEMIS PRODUCTIONS – SRAB FILMS – LES FILMS VELVET – KALLOUCHE CINEMA
提供:キングレコード、シンカ
配給:シンカ
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