2011年から音楽活動などを通じ、反プーチン派として、表現の自由、人権、LGBTQ+の権利、政治犯の解放をテーマにロシアの支配体制に挑む自発的かつ勇気あふれる活動を行う”Pussy Riot”
Pussy Riotは2011年より20〜33歳の約11人の女性で構成された、絶大な影響力を誇るパフォーマンスアートグループだ。
派手な色のワンピース、目出し帽といったアイコニックな衣装を身に纏った彼女らのそのパフォーマンスと抗議活動は非常に過激なものであり、すぐさま話題となった。
公共の場で無許可でゲリラパフォーマンスを行ったり、ロシア教会総主教が大統領選でプーチンを支援したことを非難するためにモスクワの救世主キリスト大聖堂内で抗議活動を行うなど様々な方法で自らの主張をパフォーマンスする過激なスタイルは、後に中心メンバーのナデージダ・トロコンニコワ、マリア・アリョーヒナ、エカテリーナ・サムツェビッチが逮捕ほどだ。彼女達の逮捕はアメリカやヨーロッパから大きな注目を集め、釈放を求めてアデル、U2、オノ・ヨーコ、マドンナ、ビョーク、パティ・スミス、ポール・マッカートニー、スティング、レディオヘッド、ゾラ・ジーザスなどの100人以上のミュージシャンたちが署名活動を行われた。現在逮捕されたメンバーは釈放され、世界中に亡命し、ウクライナを支援する活動を行っている。
そんなPussy Riotからこれまでの活動のアーカイブブックがFRAGILEに入荷致しました。
本著は2023年9月から2024年1月までデンマークの「ルイジアナ近代美術館(Louisiana Museum of Modern Art)」で開催された展覧会に伴い刊行された。
この団体のメンバーであり共同創設者であるマリヤ(マーシャ)・アリョーヒナ(Maria (Masha) Alyokhina)、アーティストのインギボルグ・シーグルヨンスドッティル(Ingibjörg Sigurjónsdóttir)、キュレーターのティネ・コルストラップ(Tine Colstrup)が序文とともに編集を手がける。
ロシアにおける「Pussy Riot」の過去10年間以上の出来事、活動が時系列にまとめられており、パンク、ユーモア、詩、そして純粋な怒りなど、グループメンバーたちが語る「Pussy Riot」の全貌を収めている。
本展覧会および本書は、「プッシー・ライオット」による過去最大規模の発表の場であり、美術館で行われた初の展覧会であり、本書のタイトルを冠する巡回展と共に、膨大な数の写真や映像のスチル、グループメンバーによる個人的なテキストも取り入れることで、さらに盤石のものとした。本書には、パフォーマンスそのものを記録するだけでなく、そうした非暴力的な公での活動に参加することが招いた結果までも収められている。そこには、逮捕、集団暴力、投獄や拘束、毒物混入、監視、軟禁も含まれる。「Punk Prayer」(2012年)といったアイコニックなパフォーマンスに加えて、2022年の中心メンバーたちによるロシアからの逃走や、そのほかの無名な活動まで幅広く収録。「プッシー・ライオット」の活動家たち自身による視点から語られる本展示とそれに伴った本書は、ウクライナに対する軍事侵略も含め、ロシアにおけるプーチンの10年間の興隆に関して重要かつタイムリーな見解をもたらしている。
こちらのアーカイブブックは、現在FRAGILEにて絶賛発売中です。
是非彼女らの活動の全貌をこちらのアートブックにてお楽しみください!