“MONOCHROMEのデザイナーが求めるものとは?”
ロンドン芸術大学(University of the Arts London)
それは英国屈指の名門校である。その中でも一番の規模を有するカレッジ、セントラル・セント・マーチンズはファッション、アート、デザインの分野においてトップクラスを誇り、著名なアーティストを次々と輩出している。ニューヨークのパーソンズ、ベルギーのアントワープと並ぶほど世界的に有名である。
アレキサンダー・マックイーン、ジョン・ガリアーノ、フセイン・チャラヤン、ステラ・マッカトニーなどのファッションデザイナーを始め、ダイソンの創立者であるジェームズ・ダイソンやミュージシャンのM.I.A.、PJ Harvey、The Clashのベーシストで知られるポール・シムノンらも出身である。その他、世界で活躍する優秀なアクターや映像ディレクターも出身者として多く、個々に磨き上げられた感性を発揮し、第一線で活躍している。
その中の一人であるAnya Kamarekもファッションデザイナーとして現在活躍している。それが当店でも絶大な人気を誇るブランドMONOCHROMEのデザイナーである。
MONOCHROMEのイメージである直線的なカッティングに複雑なパターンをシンプルに見せる手法はそこで培ったものである。卒業コレクションでは2009 A/Wのリック・オウエンスにインスピレーションを得て、斬新なカッティングと近代的なフォルムのジャケットを製作し話題を呼んだ。
その後、自身の名でコレクションを行い、ポーランドでのファッションウィークでデビューしたのち、フィルムを担当するHektor Kowalskiと共に自らのブランド『MONOCHROME』を立ち上げた。
そこにはすでにモノクロームの世界観が彼女の中で構築されており、在学中に学んだ技術と自身が感じたアート、建築、フィルムといった芸術の感性をそこに融合させ、無機質なアート、そしてクオリティーの高い作品として衣服の価値を表現している。
彼女がブランドで提唱するイメージがもう一つある。ブランドネームに含まれるモノクロームというイメージで、一般的には白黒の色合いとして認知されている。直訳で”一つの色”として意味付けられているが。背景色+1色でつまり2色を指し、そこから白黒が代表してモノクロの位置づけがなされた。
ただ単純で明快な裏には、モノクロームの”2色”にキーワードが隠されている。性あるものは性別が2つに分かれる。メスとオス、それを2色と宛てがい、すなわち男女を意味する。そこから紐解くに男女の性差なしに着れる服、そういった意味合いを含め、ブランドはノージェンダーなイメージを発信している。
堅実な物づくりと革新的な意識改革でファッションに新たな息吹を与えるAnya Kamarek。彼女が手掛けるブランドMONOCHORMEを一人でも多くの人達に知っていただけたら、ファッションの未来は少しでも明るく変貌するだろう。そこから広がる物語の担い手として彼女は語り続けるのである。
最新コレクションSS16も販売しているのでぜひご注目あれ。
各アイテム詳細はウェブストアにて。