奇才クローネンバーグをフューチャーした斬新な新作コレクション
「ヴィデオドローム」、「ザ・フライ」などで知られる映画監督デヴィッド・クローネンバーグが1996年に公開した映画『クラッシュ』からインスピレーションを受けた「KOMAKINO」による最新コレクション。
映画作品はSF作家のJ・G・バラードによる原作を基に制作され、自動車事故によって破壊されることに性的興奮を得る人物を描いた物語として原作同様に物議を醸し出したが結果的にカンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞したことで多大な評価を得てカルト的知名度を誇った作品として知られている。
その作品からスポットを当てた最新のコレクションでは衝突の衝撃をプリントの歪みで表現したり、自動車の部品に多く使用されているベルトを装飾としてイメージに落とし込んだりと世界観をKOMAKINOらしくモードに表現している。
毎回、唯一無二なデザイン性と斬新な切り口からのテーマ性でコアなファン層を形成しているブランドの醍醐味が今回も発揮されているコレクションといえる。ぜひ予習を踏まえリリースを心待ちにしよう!
[デヴィッド・クローネンバーグ] (David Paul Cronenberg 1943年3月15日-)
カナダ・トロント出身の映画監督/脚本家でまた俳優としても知られるマルチアーティスト。
1975年に寄生虫により人間の理性を破壊する様を描いたSFカルト映画『デビッド・クローネンバーグのシーバース』で劇場映画監督としてデビューを果たし鮮烈な印象を与えた。その後、コンスタントに制作を続け『スキャナーズ』(81)で超能力者達の戦いを描き一躍その名を轟かせた。さらに翌年の『ヴィデオドローム』(82)ではセックスや暴力を取り上げ、それを皮切りに瞬く間にカルトムービー稀代の作家として脚光を浴びた。そして『デッドゾーン』(83)ではスティーヴン・キングの小説を映画化し、初めて原作の作品を手掛けながらも数多の賞を受賞。その後、『ザ・フライ』(86)や『裸のランチ』(91)などを経て『クラッシュ』(96)を制作しクローネンバーグの存在価値を高めていった。
2000年に入ってからも意欲は衰えることなく『ヒストリー・オブ・バイオレンス』(05)、そして『イースタン・プロミス』(07)では圧倒的な高い評価を獲得したことで大きな話題を呼んだ。
また娘のケイトリン・クローネンバーグは写真家、カサンドラ・クローネンバーグと息子のブランドン・クローネンバーグは映画監督として活動している。