サラ・ロペスが作り出す1/144のアートピース
私たちはA–Companyであり、対話であり、少数、多数、私、あなた、全ての集合体である。
私たちはテーラリング産業の問題と、それが持つ社会学、文化、そして肉体とのインターセクショナリティを探求する。
私たちはクラフトマンシップ及び確固たる服作りの歴史を根幹に据える。なおかつ必要なときには風に身を任せることもある。
私たちは手段や技術の限界に縛られることなく、常に”新しい”、”予想できない”を探し求める。
私たちは常にアイディアに対して真摯に(そして時には不真面目に)向き合い、アプローチを広げ続ける。
私たちは批判的に思考し、現状維持に抗い、”普通”の不安定化を目指す。
私たちは生きる価値があると思う未来を想い描き、その世界に存在すべき物のみを作り出す。
ON COLLECTION VII
ブランド設立以来7段目となるこのコレクションは、普遍的に愛されてきた衣服の探究をテーマとし、”綿素材”と”快適かつどんな環境でも着用できる服”に重点を置いたものとなっている。グラフィックTシャツの歴史もリファレンスの一つとしており、幾多の政治的なムーブメントを裏側で支えてきた”服”の重要性に注目した。それぞれのグラフィックTシャツは個人個人が社会を変革するためにアクションを起こすべきだという、物理的な呼びかけとしての重要な役割を持っていた。
このコレクションにグラフィックTシャツを含めたことは、A–Companyが推し進めるポストモダンなサスティナビリティ、ジェンダー、肉体とそのパフォーマンス、社会経済学とデザインの目的の融合を紡ぎだす、大いなる対話への帰結と言える。つまり、SARAが生み出すプロダクトを身に付けるということは、A–Companyが投げ掛ける問いに対する答えを発見する、あるいは哲学的な思索を続ける体験でもあり、文化と社会の進歩の原動力として大きな変化の一端を担うことでもある。
SARA が「私と共に発見し、過程を経験してほしい」というように、彼女のプロダクトは製品として完成した時点ではまだ未完成であり、身に付けることで”消費”が”進歩”に結びつき、初めて真の意味で生命が吹き込まれるのだ。厳選された素材をローカルの小さな工房で数量を限定して製造して大量生産によって発生する余剰を回避することで、サスティナブルな生産モデルをすでに実現してきているが、今季のコレクションにおいては一層その実践に磨きをかけている。研究と実験を繰り返し、典型的な服飾プロダクトのファブリック、コンテクスト、使用、消費者の期待、より大きなアイデンティティの前提論的な理解それぞれを考察、再構築してA–Company特有のスタイルを創造することで、現代社会におけるデザインの意義と未来を切り開く。
A–Copmpanyが、いかに我々が複雑な相互作用からな本質的な要素を導き出し、存在と美学から意味を抽出するのかを、”ファッション”と”歴史”の要素から再定義するためにそれらを抽象化するコレクションとなっている。
LVMHグループが運営しているデジタルマガジン”NOWNESS”のショートフィルムに衣装を提供しているサラは自身のA-COMPANY最新コレクションに最先端アーティストを起用している。
コレクションのサウンドスコアはデムザ・ヴァザリア、ラフ・シモンズ、クリストファー・ベイリーなどのデザイナーに曲を制作してきたミュージシャン/モデルの”OKAY KAYA”ことカヤ・ウィルキンス。彼女はMARC JACOBS,BALENCIAGA,OFF-WHITEをはじめ多くのランウェイを歩くなど多彩な才能を持つアーティストである。またコレクションの映像はGUCCIのキャンペーンフィルム、TORY BURCHやOKAY KAYA,JOHN ERRLのPVも手がけるフィルムメーカー”ADINAH DANCYGER”などのアーティストが参加している。
今要注目のA-COMPANYから第一弾アイテム”OFF KILTER SHIRT”が入荷しました。
レイヤーやフォルムの”ズレ”を表現したシャツはマイルドな光沢と滑らかなドレープを生み、フロントがアシンメトリーなパターンになったミニマルシャツです。一枚で存在感のあるデザインはデザイナーサラ・ロペスの情熱がほとばしるアートピースとなっています。