アメリカのオルタナティブ・ロックンロール雑誌でありながらタイポグラフィ、レイアウト、ビジュアル・ストーリーテリングを探求し、Nine Inch Nails 、David Bowie、Bjork、Radio Head、Jane’s Addictionなどが表紙を飾り、多くのグラフィック・デザイナーのアプローチに影響を与えた伝説の「Ray Gun(レイガン)」誌のアートディレクターとして知られるイギリス人グラフィックデザイナー Chris Ashworth(クリス・アシュワース)
彼は1990年代初頭、イングランド北部で行われていたクラブのフライヤーデザインからキャリアをスタートさせた。その独創的なグラフィックデザインの手法は、1990年代の音楽雑誌文化の古典とされ、デザイナーであるニール・フレッチャー(Neil Fletcher)と共同制作したイギリスのライフスタイル&音楽雑誌『Blah Blah Blah』、先述の『レイガン』での仕事に顕著に表れており、数多くのファンを獲得している。

クリエイティブなアプローチは「スイス・グリット」と呼ばれ、「スイスのデザイン原理と、魂を吹き込まれたタイポグラフィ的な目線でのストリートの美学を融合させたもの」と語る。技巧をベースとした手作業による自身の作品を、スクリーンでの作業に依存したデジタル文化と対極にある存在として見なしている。コンピューターから離れたクリエイティブの発展には独創性に溢れた希少なメリットをもたらすという見解のあらわれでもある。
そして彼はNIKEやNew Orderなど引く手数多のクリエイティブ・ディレクターとしてのキャリアと、実験的デザイナー兼タイポグラファーとしての第二のキャリアを今なお両立させている。
彼のグラフィックデザインを堪能できるアートブックがFRAGILEに入荷いたしました。


本書は、作者が生み出してきたグラフィックデザインを約500ページにわたり紹介することで、その偉業を称えている。1997年から2024年までに制作された印刷物や刊行物を幅広く紹介し網羅することで、創造性とアナログデザインをもたらす人間の手技、細部、不完全さ、そして偶然性の面白さを考察している。それこそ、「AI不使用(AI-free)」の領域である。




この作品集は、2024年にクラウドファンドによるサポートのもと、限定かつ正真正銘のオリジナル初版として「UNIT EDITION」と「THAMES & HUDSON」によって刊行された貴重なものである。



また当店では本書にも掲載されているRay Gunの貴重なデッドストックも販売しております。


クリス・アシュワースの作品集はFRAGILEにて絶賛発売中です。
実験的なタイポグラフィーとそのアイデアにより、ミュージックマガジンをアートマガジンへと昇華させ、後のアーティストたちに多大な影響を与えた彼のアートワークを体感してみてください!