Maison Martin Margielaをはじめ、Walter Van BeirendonckやDries Van Notenなどのアントワープのデザイナーたちと共に前衛的なメイクアップ、ヴィジュアルを作り出し、現在もBalenciagaやVetements、Ann Demeulemeester、Dries Van Noten、JORDANLUCAなど名だたるブランドを手掛けるベルギー出身のメイクアップアーティストInge Grognard (インゲ・グロニャール)
実験的なアプローチから数々のブランドのイメージ確立に大きく貢献し、今なお最前線で活躍する彼女の作品集は当店でも即完売するほど、その美のアプローチは見る人々を魅了しています。

そんな彼女から最新の350部限定出版の作品集が入荷いたしました。



本書はオーストリア、グラーツ市内 7箇所のビルボードで展開された作品「Eyes」を紹介する一冊。7つの作品はそれぞれ、作者が手がけたアイメイクで構成されており、ランウェイの準備中やファッション撮影のバックステージで自ら撮影した写真が用いられています。大型のビルボードが見せる迫力と同じように、本作のイメージは眼だけに焦点を当てており、眼を被写体として切り離して目立たせ、感情と深みをもたらす力を保ちながら、構図、色、質感溢れる場として強調しています。メイクアップは、装飾することと自己表現、両面において長い歴史を持ち、日常的な儀式に組み込まれながらも、創造的かつ文化的な実践において一つの形として常に進化し続けてきました。目を孤立させることで、本作は日課的なものと抽象的なものとの間に生じるこの緊張感を浮き彫りにする。元来の文脈から離れ移されてしまったイメージは、より大きな美学的文脈の中で、補助的な要素ではなく、一つの視覚言語としてメイクアップというものに注目させます。作者は、生々しく型破りなメイクアップのアプローチで知られているが、しばしば歪み、非対称であり、非伝統的な素材を追い求める。本作は、このモチーフをより広い都市環境の中に移すことで強調され、単なる装飾としてではなく、構成を創り出す説得力ある行為として、つまり行動する能力と奔放さの場を取り戻す行為として、道行く人々を引き込むよう促す。


こちらのアートブックは現在FRAGILEの店頭にて絶賛発売中です。
90年代以前のファッション界における美の定義を覆し、新たな価値観を創造したInge Grognardの数ある作品のアイメイクにフォーカスした作品集は非常に面白い試みで現在店頭でも好評いただいています。
350部のみの限定生産のため、現在入手困難な貴重な書籍ですので是非お早めにご覧くださいませ。