【OBEYから紐解くLAパンクの帝王と呼ばれた若きカルトスター】

先日、LAにあるスポットEcho Parkの壁にOBEYがアートワークを手掛けたことで話題を呼びました。

OBEYのデザイナーShepard Fairleyが敬愛してやまない地元のスターTHE GERMSのダービー・クラッシュを壁一面に描き、彼の生き様を後世に残すべく奮起した。

今回は、OBEYも愛すほどの人物として名を残すほどまでとなった、LAから世界へと歴史を動かしたGERMSの”ダービー・クラッシュ”に焦点をおきたいと思います。

[“THE GERMS”誕生]

70年代中期、イギリスでパンクムーブメントが巻き起こり、セックス・ピストルズやザ・クラッシュ、ダムドなどがその火付け役となったのは言うまでもなく、その勢いは海を渡りアメリカへと到達。

1977年にその影響化のもとLAにてTHE GERMS(ザ・ジャームス)が結成されました。

大学で出会ったDabby Crash(ダービー・クラッシュ)[本名:Jan Paul Beahm(ジャン・ポール・ビーハム)とPat Smear(パット・スメアー)[本名:Georg Ruthenberg (グレッグ・ルーセンバーグ)]の二人によって母体が形成。

当初、「Sophistifuck & The Revlon Spam Queens」というバンド名でスタートしたものの、長い名前のため(バンドTシャツを制作する際にその名前での金額が足りず)The Germsに改名され活動を再開。

初期ライブではまともな演奏をせず、あまりにも破壊的なギグを繰り広げ、次々とライブハウスから出演禁止を命じられました。

その原動力となったのがボーカルのダービー・クラッシュでありました。

[狂気の学生時代]

ダービーとパットは科学の最先端を研究するエリート学校IPSという所で出会いました。高学歴な学生達が集まったこの学校が、とんでもない学校で馬鹿と天才は紙一重と呼ぶにふさわしい集団でありました。先生達と一緒にアシッドをキメたり、自己催眠を習得するクラスが存在するなどイっちゃってる学校で、先生からの虐待も日常茶飯事といった、いまでは考えられない様な教育システムを掲げていた闇の学校でありました。そこでダービーは自身と他人をコントロールする術を覚えたのが、彼の人生を狂わせるきっかけとなりました。

[バンドの象徴”サークルワン”]

彼はナチズムやファシズムに傾倒し、そのアイデアをサークルワン(青い丸円)というマークに落とし込みバンドの象徴として掲げました。アルバム『GI』のジャケットに使用したり、ファン達はそのマークの腕章やその形に腕に根性焼きを入れたりするなど、2000人以上とも言われる群衆にその姿勢を植え付けました。

ろくに演奏も出来ないバンドがそこまでの群衆を巻き込むほど知名度を挙げたのはやはりダービーの洗脳術が決め手となったのではないでしょうか。

そうしてパンクのカルトスターとなったダービー率いるジャームスはこれから軌道に乗るかと思われたが…。

[衝撃的なダービーの死]

1980年12月7日、22歳という若さで突然ダービーはこの世を去りました。
死因はヘロインによる薬物過剰摂取が原因とされています。
しかも、それは彼が願ってやったことで、25歳にまでにはこの世を去るとい決意していたのであります。

活動期間、僅か3年足らずでジャームスは伝説となりました。

破滅的な人生で短く太く生きたダービーは、デヴィッド・ボウイやQUEENに憧れを抱いていました。特にボウイの楽曲『Five Years』に強い影響を受け、その歌詞の一節にある様に”俺達には5年しかない”、それをやってのけたのであります。

[そして神格化へ]

なぜ?才能溢れた若者が生き急いでしまったのか、そこにはSex Pistolsのシド・ヴィシャスとも重なる部分があり、奇しくも同じ死に方を迎え、彼も死してパンクのカリスマとして崇められました。

過激なパフォーマンスとそのカリスマ性に人々は魅了され、LAパンクシーンを築き上げました。

彼が自殺した同日、ジョン・レノンが死亡した日でもあり、大きな話題となることはありませんでした。どこまでもアンダーグランドでパンクに生き、そして散ったダービー・クラッシュはいまもなお多くの人にリスペクトされています。

[まとめ]

日本ではコアな人達にしか知られていないバンドでありますが、海外では超有名なバンドであります。自伝作品『ジャームス 狂気の秘密』という映画も制作されているので、ぜひ興味頂いた方はそちらもチェックして見て下さい。

オンラインストアではオフィシャルTシャツを販売していますのでそちらも要チェックです!

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