KOMAKINO – EPISODE I

KOMAKINO EPISODE I

“KOMAKINO エピソード1″

アンダーグランド、そこには規制がなく自由が溢れている。
限りなくフラットに近い。
誰かと誰が競い合うこともなければ、傷を舐め合うこともない。
干渉されることなく独自を築ける、いわば安住の地である。

2008年ロンドンファッションウィークS/Sでキャットウォークデビューを果たしたブランドKOMAKNO(コマキノ)は、まさにそれを体現するにふさわしいブランドとなった。

JOY DIVISIONの曲名からブランドネームを冠したプロローグから、このブランドは只者ではないと予感させた。JOY DIVISIONというバンドのイメージを深く掘り下げ、あからさまなイメージに頼ることなく隠し味的な程よいスパイスで具現化させるのである。そこには戦争や政治、哲学や宗教などの歴史や文化が備わっている。JOY DIVISIONのウィキペディアを参照頂くと大体の意味が理解分かるはず。

その土壌をもとに、S/S 11での伝説のインダストリアル・ミュージックバンドPSYCHIC TVで活動していたピーター・クリストファーソンとジョン・バランスによるユニットCOIL(コイル)からのインスピレーションは圧巻であった。

フィルムイメージではCOILのミニマルなサウンドにホロコーストを彷彿とさす、冷たく退廃的なイメージをもち、ミリタリーモードに宗教的でパンキッシュな要素を取り込んだ。

A/W11ではJOY DIVISIONに影響を受けたバンドDEATH IN JUNEからのインスピレーションは衝撃を与えた。そしてA/W12のラディカルな視点からゲイカルチャーやユースカルチャーを切り取るDUST MAGAZINEとのコラボレーションは、まさにアンダーグラウンドに根差したタイアップであった。

流行に左右されることなく、独自の解釈でブランドをブランディングさせ、コマーシャルピース(着れるアイテム)との調和で均衡を保っている。ブレることなく妥協せず、ひたすらに自身が恰好良いと思うものを信念を通し伝え続けている。

アンダーグランドというフィールドを最大限に活かして…。

次回に続く。